こと
- 公演
大野一雄現代舞踊第一回公演|共立講堂First Kazuo Ohno Modern Dance Recital | Kyoritsu Kodo Hall
大野一雄が江口隆哉・宮操子から独立して果たしたデビュー・リサイタル。大野一雄のソロの他、大野一雄にモダンダンスを習っていた生徒などとの群舞作品など、リルケの詩や「詩篇」、マックス・エルンストなどに想を得た作品群全11作品が上演された。
大野一雄は1936年に江口隆哉・宮操子舞踊研究所に入所したが、1938年に召集を受け従軍。1946年に捕虜生活を終え帰国すると早速、江口・宮舞踊研究所に復帰し研鑽を積んだ。満を持して初リサイタルを叶えた大野一雄は43歳。東京新聞が「異色の新人」として取り上げている。
土方巽はこの公演で「シミーズをつけた男がこぼれる程の叙情味を湛えて踊る」のを観て、「この薬品ダンスは何年たっても私の脳裡から消すことは出来なかった。現在では劇薬ダンスに変貌し一匙で痺れさす凡てを含有している。」と述べている(1960年土方巽DANCE EXPERIENCEの会プログラム「中の素材/素材」より※)
<プログラム>
■第一部
1.花と椅子
2.菩提樹の初花が(大野一雄ソロ)
3.桎梏(大野一雄の出演なし)
4.ヤコブの讃歌(大野一雄ソロ)
5.奔流に喘ぐ(大野一雄ソロ)
■第二部
6.「七つの雷電の歌」より
7.覇王の禮(小林信次ソロ)
8.タンゴ(大野一雄ソロ)
9.グドモーニングかまきり
10.鬼哭(大野一雄ソロ)
■第三部
エルンスト家の塑像(1.門 / 2.三つの映像 / 3.主なき部屋 / 4.閉されし門)
<スタッフ>
作曲(全曲) 安田収吾
ピアノ伴奏 細川房子
照明 松崎國雄
マスク製作 井上信道
衣裳考案製作 高木章子 上柳輝彦
※テキスト内では「二十三年の秋」となっているが、1948年には大野一雄の客演・公演は確認されておらず、1949年のリサイタルのことを指していると考えられている。
基本情報
- 資料ID
- PFM4
- タイトル
- 大野一雄現代舞踊第一回公演|共立講堂
- 会場名
- 共立講堂
- 都市名・国名
- 東京、日本
- 開催期間
- 1949年11月27日
- 出演者・スタッフ
- 出演
- 大野一雄 / Kazuo Ohno, 小林信次 / Shinji Kobayashi, 大島フニ / Funi Oshima, 梶谷道江 / Michie Kajigaya, 藤井邦彦 / Kunihiko Fujii, 遠藤節子 / Setsuko Endo, 島津榮子 / Eiko Shimazu, 野澤悦子 / Etsuko Nozawa
- 演奏
- 細川房子 / Fusako Hosokawa
- 音楽
- 安田収吾 / Shugo Yasuda
- 衣装
- 上柳輝彦 / Teruhiko Ueyanagi, 高木章子 / Takagi
- 照明
- 松崎國雄 / Kunio Matsuzaki
- 美術
- 井上信道 / Nobumichi Inoue
上演データ
1949年11月27日 14:00