こと

  • 作品

空(くう)Kuu [Emptiness]

2007年ニューヨークで初演した大野慶人のソロ作品。2011年までにブラジル、インドネシア、ブルガリア、シンガポールで上演を重ねた。それより以前、1998年に韓国で行われた創舞国際フェスティバルでの大野慶人のソロ公演が「空」と題されている。1998年の「空」は詳細が不明で「ドリアン・グレイの最後の肖像」に近い内容であったと推測されるが、「空」のコンセプトがこの頃すでに大野慶人の中で育まれていたことは伺える。

劇場によって構成に変化はあるが、共通しているのは土方巽が1985年に大野慶人を振付けた小品を取り入れつつ、最後には大野一雄を模した指人形と踊ることであり、シンガポールのプログラムノートからは大野一雄と土方巽から受け継いだものを次の世代へ手渡していく決意が感じられる。また、指人形の前には大野慶人の弟子でもある映像作家・舞踏家の田中誠司による映像作品<憧れ>(2007)が挿入されている。

ニューヨーク公演のプログラムノートには次のようにある。
「この作品<空(くう)>では、私の生が多くの人に支えられているという想い、いや、もっと言えば、私を取り巻くすべての人に与えられたものだという信念を伝えたい。『空』は、からだそのものだ。『空』は私の舞踏の探求におけるテーマと響き合う。すなわち、執着せず自由でいることと。」

基本情報

資料ID
WKS61
作品タイトル
空(くう)
作品種別
舞踏
制作/公開年
2007年
初演会場
ジャパン・ソサエティ / ニューヨーク
出演者・スタッフ(初演)
衣装
大野悦子 / Etsuko Ohno
照明
溝端俊夫 / Toshio Mizohata

上演履歴

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