こと

  • 作品

花鳥風月Ka-Cho-Fu-Getsu

花鳥風月

1990年5月、イタリアのクレモナ市立ポンキエッリ劇場の委嘱作品として、同劇場で初演。演出大野慶人。
クレモナにはリュート作りの伝統があり、リュートにちなんだ作品を制作してもらいたいという市の招きに応えて、大野一雄は慶人と共に、1989年12月にもクレモナに滞在、リュート工房も訪れるなどしてリサーチした。職人たちが、森に分け入り樹木に触れて材料を選び、何の設計図も持たずに一艇のリュートを作り上げていく工程を目の当たりにし、日本人の自然観に想いを馳せ、タイトルを<花鳥風月>とした。花や鳥についてというよりも「人と自然」がテーマ。

使用する音楽や仕掛けが多い作品で、エンディングでは色とりどりの和紙が天から降り、大野慶人が舞台いっぱいに万国旗を引き出し、花火の音が轟く。学生時代にサッカー部に所属していた慶人が、ドレスを着てサッカーボールを蹴る場面も挿入された。委嘱作品のため要素が多く、ヨーロッパ的な制作システムによって動機づけられた作品である。

主な構成(1995年横浜公演から)
―月の光
ー幽霊馬車は冥界の使者か
ー羽根のない天使
ー暈狂う舞
あいだに大野慶人による<底辺を支える舞踏>が挿入される

基本情報

資料ID
WKS11
作品タイトル
花鳥風月
制作/公開年
1990年
初演会場
A. ポンキエッリ市立劇場(クレモナ、イタリア)

上演履歴

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