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Silhouette
シルエット| タズ・バーンズが川口隆夫を切る
日本を含め、どの国でも独自の切り絵の伝統はあります。ですが、今回紹介する 「シルエット」として知られるこの切り絵は、18世紀頃にイギリスで始まりました。当時は肖像画の最も速く最も安価な方法であり、他には油絵のために長時間座るしか方法がありませんでした。このエピソードに示すように、シルエットを作成する最も一般的な方法は、下書きもせず紙とはさみだけで人の横顔を数分で切ることです。 しかし何年にもわたって、この方法は何度も変革されました 。時には魔法に例えられることもあれば、科学に例えられることもあり、絵の具で作られることもあれば、手の込んだ機械で作られていたこともありました。 19世紀には特に人気があり、休暇中に浜辺で切ってもらいハガキにつけたり、プレゼントとして誰かにあげたりする事が多かったです。
20世紀のカメラの発明により、シルエットの需要はほとんどなくなり、現在シルエットを切っている人は少なくなりました。ですが、今でも数人は続けています。時には独学で、時には家族の伝統として取り上げられて、最近ではイベントのエンターテイナーやテーマパークなどで働いたり、今でもたまにストリートアーティストとして働いている人もいます。シルエットは今も現代人を魅了する力を持っているようです。
タズ・バーンズ(Taz Burns)
日本名:本田 舞。英国と日本のハーフ、ロンドン生まれ。8年間バレエを続けてから主に演劇に興味を持ち、英国では女優・制作者・アーティストとして活動した。大学院で舞踏と出会い、2016年に大野慶人と舞踏を学びに日本へ入国。現在はダンスアーカイブ構想とも仕事をしながら、舞踏家の上杉満代と稽古を続けている。
http://www.tazburns.co.uk/
シルエット
切り絵 Taz Burns
出演 川口隆夫
撮影・編集 飯名尚人