プロジェクト

ダンスパフォーマンス「ザ・シック・ダンサー」~土方巽『病める舞姫』をテキストに

ダンス 田辺知美・川口隆夫
舞踏アーカイヴプロジェクト(BAP)

ひとたび踏み込めば迷宮のような、土方巽の『病める舞姫』。
「どうしようもない恐怖のようなものは自分の内の鳥かごに入れて大切に大切に飼いなさい」と、土方に言われた言葉を頼りに生きてきた風下の舞踏家田辺知美が、方向音痴のパフォーマー川口隆夫に持ちかけて、この舞踏の聖書を切り崩してみようと企てた。
<畳>をキーワードに読み解く「病弱な舞姫のレッスン」はやがて「誰もが知らない向こう側の昏さ、甦えりめいた始まり」へと観る者を連れていく。
ザ・シック・ダンサー、開陳。

初演 2012年5月  whenever wherever festival 東京
再演 2012年10月 大野一雄フェスティバル
   2014年11月 秋田・青森公演

日時:2018年2月9日(金)レイトショー 21:00開演 22:10終演予定
      2月10日(土) マチネ 15:00開演 16:10終演予定
              レイトショー 21:45開演 22:55終演予定
              ※終演後オールナイトプログラムあり
      2月11日(日)17:30開演 18:40終演予定

会場:北千住BUoY(足立区千住仲町49-11 北千住駅から徒歩6分)
チケット:一般 前売2,000円 当日3,000円/学生 前売1,500円 当日2,000円
     ペアチケット(同日2名様分) 前売3,500円 当日5,000円
     ※Dance Archive Project 2018 木野彩子レクチャーパフォーマンス(2月11日明治神宮) との通し券あり: 3,000円

テキスト 土方巽
構成・演出・出演 田辺知美 川口隆夫
音響 和田翼/衣装 北村教子/舞台監督 吉田尚弘、松岡大、呂師
主催 NPO法人ダンスアーカイヴ構想
共催 有限会社かんた
助成 アーツカウンシル東京 (公益財団法人東京都歴史文化財団)

『病める舞姫』について

舞踏家土方巽が著した文学作品。1977年から翌78年にかけて、雑誌「新劇」に連載され、83年に白水社から単行書として刊行されました。
土方巽が生まれ育った秋田で、「私の少年」という九日生少年が観察、体験した事象が独自の文体で著され、不思議な魅力をたたえています。年代や場所が特定されず、しかし季節感や自然の中での暮らしが生き生きと描かれています。メモワールでもバイオグラフィーでもない、エスノグラフィーとして結晶しているといえます。土方巽が1970年代に創造した「舞踏譜」との強い親近性があり、土方巽が構築した「舞踏譜の舞踏」の実践を経て生まれた作品と考えられます。

森下隆 (慶応義塾大学アート・センター土方巽アーカイブ)

■土方巽 (ひじかたたつみ) 1928-1986

秋田に生まれる。1948年に上京、ジャズダンスをはじめ、さまざまなダンスを学ぶ。1959年「禁色」を発表後、60年代に「ダンスエクスペリエンスの会」と銘打った実験的公演を次々に展開。1970年代には、東北の風土をベースに一連の作品を制作、「東北歌舞伎計画」を行った。代表作に「土方巽と日本人 — 肉体の反乱」(1968)「四季のための二十七晩」(1972)。

■田辺知美 (舞踏家)

1985年2月土方巽の稽古に参加。1985年5月ソロ公演「イプシロン」(神遊館)にてデビュー。神領國資、大森政秀に師事。1997年よりソロ公演「金魚鉢」シリーズを継続。ダンス白州,岩名雅記作品,山崎広太作品、芥正彦作品等に出演。 2012年川口隆夫と「ザ・シック・ダンサー(旧題:「病める舞姫」をテキストに2つのソロダンス)」(大野一雄フェスティバル、
秋田青森公演)。2016年より「身体の知覚」に出演。日々、助産師としても活動中。

■川口隆夫(ダンサー・パフォーマー)

1996年から「ダムタイプ」に参加。2000年以降はソロを中心に、演劇・ダンス・映像・美術をまたぎ、舞台パフォーマンスの幅広い可能性を探求、他ジャンルのアーティストとのコラボレーションも多い。08年より「自分について語る」をテーマに『a perfect life』をシリーズ展開。その Vol. 06「沖縄から東京へ」で第5回恵比寿映像祭(東京都写真美術館、2013)に参加した。近年は舞踏に関するパフォーマンス作品『ザ・シック・ダンサー』(2012)、『大野一雄について』(2013)を発表。後者は16年秋の公演でニューヨーク・ベッシー賞にノミネートされ、18年現在も世界各地をツアーしている。最新作は『TOUCH OF THE OTHER - 他者の手』(2015 ロサンゼルス、2016 東京)、そして『BLACKOUT』(2018 東京)。

関連プログラム

■2月10日The Sick Dancer終演後特別開催 オールナイトプログラム「北千住BAP Night」

60年代日本で生まれた舞踏は、「Butoh」として世界に広く普及しています。NPO法人ダンスアーカイヴ構想は、国内外の舞踏家、集団の活動状況を可能な限り調査することで、舞踏界の全体把握に微力ながら貢献し、諸兄諸姉の足跡を広く共有したく考えています。そこで、この調査事業の一環として、公募作品を募集します。「生きた表現」で貴方の舞踏の現在を語ってください。

<タイムテーブル>
24:00 - 25:15土方巽「東北歌舞伎計画」ビデオ上映
25:30 - 27:30 公募作品連続上演 (延長戦アリ)
27:30 - 始発迄 DJ あり

入場料:1,000円 ワンドリンク付き

*公募作品募集要項*
ジャンル不問、ダンス以外も可。展示応相談。「土方巽に影響を受けた」と貴君自身が考える作品を7分以内で上演して下さい。照明、音響、プロジェクターはこちらで準備するマスタープラン内で使用可。参加費無料、ギャラなし。但し、The Sick Dancer公演にご招待、オールナイトプログラムワンドリンク付き入場券を3枚提供します。また静止画と動画の公演記録を後日提供します。応募受付先着順8組み程度を受入れ予定。

-応募資料-
・略歴 1000字以内
・作品解説 1000字以内
・作品画像 静止画及び動画のファイル
応募〆切 2月1日 参加可否の連絡を2月5日にお伝えします。
応募方法 メールのみ info@dance-archive.netにお送り下さい
リハーサル時間は2月10日17:00〜20:30で応相談

■Dance Archive Project 2018 木野彩子レクチャーパフォーマンス ダンスハ體育ナリ 其ノ弐 「建国体操を踊ってみた」

日時 : 2018年2月11日(日)11:00-12:00/14:30-15:30
会場 : 明治神宮外苑 聖徳記念絵画館会議室
チケット : 一般2,000円/学生1,000円/「ザ・シック・ダンサー」との通し券3,000円(前売りのみ)
※完全予約制(当日会場でのチケット販売はしませんので、あらかじめご了承下さい)

<予約・問合せ>

■e+ イープラス

・パソコン/携帯からe+ イープラスにアクセス、「 Butoh Archive Project」で検索。
・直接購入:ファミリーマートにて

■ダンスアーカイヴ構想

氏名、連絡先、観覧日時を下記までご連絡ください。
TEL:03-3450-6507  E-MAIL:info@dance-archive.net

<会場アクセス>

北千住BUoY
〒120-0036 東京都足立区千住仲町49-11(北千住駅1番出口から徒歩6分)
http://buoy.or.jp/